2015年10月19日

23話 侵食

ひろと達4人が謎の敵に襲撃された少し後

   黒髪の長髪ツインテールの女が鎌を背に携え悠然と歩いている
   彼女は用件を済ませ自らマスターを勤めるギルド−ドゥ・ジェイスの施設を目指しただただ歩いていた

ひびき「まだそんなに夜遅くないのにプレイヤーが居ないわね」

   周囲は草原が広がり所々木があったり岩場があったり
   当然モンスターも徘徊している
   周囲のモンスターのレベルがひびきより10以上も離れていることもありアクティブモンスターも襲ってこない
   だが問題はそこじゃない
   現実時間はまだ夜の10時を過ぎた辺り
   狩りをしているプレイヤーがいないのである
   実際フィールドで狩りをするよりはダンジョン等へ行った方がレベル上げは早いのだが通常のクエストであればフィールドモンスターも対象である
   つまりクエストをこなしているプレイヤーがちらほら居てもおかしくは無い
   オンラインゲームなのだから居ない方が不自然である

ひびき「リリィ、比奈近くに居るかい?」

   普段からひびきの周りを警護している二人を呼んでみる
   どこに姿を隠してたのかひびきの後方両サイドに二人が現れる

リリィ「どうかしましたか?」

ひびき「プレイヤーが見当らないんだけど少し様子見てきてくれるかしら」

リリィ「そういえばそうですね」

比奈「お嬢はそのままお進みください」

   ひびきに命令され二人は進行方向の偵察の為姿を消す

ひびき「私が足を止めるわけ無いじゃない」

   再びギルドへ足を向ける
   プレイヤーが戦っている音もしないフィールドをただただ歩く

ひびき「こうしてみるとゲーム内の景色もいいものね。ゲームを楽しむ・・・・私にも出来るかしら」

   さくらの表情が脳裏に浮かぶ
   自身がPKギルドを作りマスターをしていると知ったさくらの表情は悲しげであった
   さくらへの勧誘は連日続いたが良い返事を貰うどころか「PKなんて止めて」と言われたこともあった
   ひびきとさくらはテスター時によく一緒に遊んでいた
   その過程でゲーム内では親友となり頼りになる存在だった

ひびき「こうしてるとさくらが彼と行動を共にしてるのもわかる気がするわね」

   さくらはゲームを楽しむ為ひろとと行動を共にし、やがてソラとも合流しひろとの提案でギルドを作りメンバーとなった
   先日のイベントではそんなさくら達を見て何かこみ上げてくる物を感じたのだ
   ひびきの中である選択肢が芽生えつつあった

ひびき「さくらと戦えばわかるかしら・・・・」

   青空を見上げ考え込む
   ゲーム内とは言えひびきの容姿は整っており美人である
   こうして大人しく女性の行動をしていれば男性プレイヤーが近寄ってくるだろう
   実際は気に入らないプレイヤーは男女問わず切り払っていく
   そうこうしてるうちにドゥ・ジェイスの施設が視界に入る

ひびき「どうやら・・・・」

   ひびきの後方にリリィと比奈が現れる

ひびき「気にしすぎのようね」

リリィ「そうだと言いのですが」

ひびき「気になることでもあったかい」

比奈「気になりますね・・・・プレイヤーが見当りません」

   見当らない
   オンラインゲームではまずありえないことだ
   それもまだ正式サービスされて間もないゲーム。そして必要な機器も売り切れ続出で予約入荷待ちなのである

ひびき「ギルド内は見てきたかい?」

比奈「はい。メンバーは居ましたが異様に静かでした」

ひびき「うちのギルドはいつも静かじゃない?」

リリィ「何と言うか・・・・空気が重いというか・・・」

ひびき「空気・・・ねぇ・・・」

   その単語でようやくひびきの感覚が警報を鳴らす
   そう。ここまで歩いてきた道で形容しがたい感覚
   静かで何故だか空気が重い
   そんな感覚がずっと纏わりついているのである

ひびき「嫌な予感がする・・・急ぐわよ」

リリィ「え・・・・?」

比奈「どこにですか?」

ひびき「ギルドに決まってるわ」

   ひびきが姿を消し後を追って比奈とリリィも姿を消す
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ギルド−ドゥ・ジェイス

業「くそっ!なんだってんだこいつら」

リント「無駄口叩いてる余裕があるならまだ大丈夫だな」

   片手剣の業、双銃のリントそして・・・

古哲「にしてもこいつらしつこい」

   甲拳の古哲の3人
   3人は正体不明のモンスターに襲撃されていた
   いやギルド施設が襲撃されていた

リント「お嬢に知られたら怒られるなんてもんじゃないな」

業「だな」

古哲「倒せない敵をどうしろってんだよ」

   正体不明のモンスターは10体
   3人以外は末端メンバーと言うこともあり退いている
   先程リリィと比奈がギルド内の様子を見に来てから数分後に襲撃されたのだ
   ギルド内は慌しくなり主要メンバーであるこの3人が相手することになり四苦八苦していた
   3人は囲まれながら相対し正体不明のモンスター達はいくらダメージを与え倒しても起き上がって来る

リント「どうりゃいいんだろうな」

   双銃からの連射がモンスターに当たる

古哲「ホントだよ」

   怯んだところに古哲の拳が叩き込まれていく

業「会話する余裕はあるんだな」

   そして業の片手剣で切り裂いていく
   モンスター達は倒れていくがすぐさま起き上がりじりじりと距離を詰めてくる

リント「さっきからこれの繰り返しか」

業「まずいな」

古哲「何が?」

業「あいつらは体力の概念が恐らく無い」

リント「その概念が通じるならとっくに倒してるだろ」

業「はは、確かに」

古哲「それな」

   モンスター達の勢いは変わらない
   がそれを相手する3人の体力がもたない
   3人が息を切らし始めた頃声が響く

ひびき「まだ生きてるね。良くやったよ」

   ひびきの姿が円陣をとる3人の中央に現れる

古哲「お嬢!」

業「すいません。お嬢の留守時にこんなことに」

ひびき「いや、やられて無いだけマシ」

リント「と言うと?」

   ひびきは正体不明のモンスター達を一瞥し答える

ひびき「恐らくこいつらだねぇ」

リント「心当たりが?」

ひびき「私が志貴の所へ行った理由は?」

   その言葉で3人はようやく理解した

リント「なるほど。こいつらが噂のモンスターですか」

ひびき「そのようだね」

古哲「気をつけてください、お嬢」

業「こいつら消滅しません」

ひびき(消滅しない?)

   もう一度モンスター達を一瞥する
   容姿はプレイヤーに近い
   だがそれぞれ黒いあざの様な物を身体の一部に刻んでいる

リント「それよりリリィと比奈はどうしたんです?」

ひびき「あの二人なら役に立たないだろうから外に置いて来たわよ」

業「確かに」

古哲「あの二人じゃ逃げ惑うだけっすね」

   そう言った業と古哲の武器を見て何かを察する

ひびき「あんた達も外に行ってな」

古哲「お嬢一人には・・・!」

業「そうですよ!」

リント「・・・・・」

ひびき「その武器見てみなよ」

   業の片手剣と古哲の甲拳に黒い染みの様な物が付いている

古哲「何だこれ」

リント「触るな!」

   リントの声が響き古哲は驚き触るのを辞める

ひびき「リントは察しがいいねぇ」

業「なんです?」

リント「奴らにも同じようなのがあるだろ」

   古哲と業がモンスターに視線を移す

古哲「だから?」

リント「つまり影響が出てると見たほうがいい」

ひびき「そうね。古哲は甲拳だからすぐ外しなさい。業はストックの武器あるね?」

業「ええ」

ひびき「なら武器変えて影響のある奴は運営に報告するよ」

リント「運営・・・ですか」

ひびき「ああ。これはPKどころの話じゃないからねぇ」

リント「確かにそうかもしれませんね」

   業は武器を変え古哲は甲拳を外す

リント「本当にお一人で?」

ひびき「そうよ。いらない武器使うからその心配もいらないわ」

   3人はひびきの言うとおりにし施設の外へと向かった
   モンスター達は3人を追おうとはしなかった

ひびき「目的がわからないわね」

   ギルド襲撃。そして今まで相手してたプレイヤーが逃げても無視
   モンスター達の狙いがわからない

ひびき「まあいいわ・・・・言葉もわからないでしょ。そんなの相手に使うのは気が引けるけど・・・まあご褒美よ」

   ひびきは鎌を振り回し始める
   鎌は綺麗な弧を描き黒い切筋を残しひびきを覆っていく

リント(あれは・・・強制発動するほどか・・・・)

   リントは施設を出る間際にその技の発動を目撃した
   他の二人は既に外に出ている

リント(俺もやばいな)

   リントの姿が施設内から消える

ひびき「(あの子は頭が切れるのはいいけど心配性すぎるわね)さて・・・おまたせ・・・・無限斬首」

   黒い切筋は球体となりひびきを覆う
   そして周囲にいるモンスター達を消滅させるまで切り刻む

ひびき(さて・・・・どれだけ刻めばいいのかしら)

   無限斬首は大量のスタミナを使う
   その代わりに標的を倒すまで切り刻む技だ
   だがこのモンスター達は再生し続ける

ひびき(これはちょっと・・・予想外ね)

   ひびきのスタミナが切れ掛かる寸前モンスター達が光り始めた

ひびき「(これは・・・・やばい)無限斬首解除・・・・」

   覆っていた切筋が消えひびきが姿を現す
   そしてモンスター達が爆発を始める

ひびき(はぁ・・・はぁ・・・間に合うかしらね・・・)

   一瞬よろめいたひびきだが最後の力を振り絞り姿を消した
   10体居たモンスター達は1体の爆発を皮切りに誘爆し大爆発を引き起こした
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ドゥ・ジェイス 施設外フィールド

   爆発音が鳴り響きドゥ・ジェイスの施設が地響きを起こす

リリィ・比奈「お嬢・・・!」

   叫んだ二人にリントが肩に手をポンとあてる
   爆発は鳴り止んだが地響きが収まらない
   その理由は見れば明白だった

業「俺達のギルドが・・・」

古哲「それよりお嬢だろ!」

リント(強制解除されてればいいのだが・・・)

   主要メンバー5人の後方には末端のメンバー達が立っていた
   目に映るのはギルド施設の崩壊
   爆発が内側から施設を破壊し地響きと共に崩壊した

リリィ・比奈「お嬢は・・・!」

   その言葉と同時にひびきの姿がメンバー達の前に現れた

リント「良くご無事で」

ひびき「いや・・・ぎりぎりだよ・・・私らしくも無い・・・」

   ひびきの姿はぼろぼろで疲れきっていた
   あの爆発と崩壊の中残りの体力を振り絞り脱出してきたのだ

リリィ・比奈「おじょぉー・・・」

   ひびきに泣きながら駆け寄る

業「やつらは?」

ひびき「自爆だよ・・・その爆発だからね・・・」

リント「効率がいいですね」

ひびき「ああ。だが何も無いわけじゃないよ」

   そう言って使い捨ての鎌を地面に投げ捨てる

業「これは・・・・」

古哲「俺らのよりひどいっすね」

リント「収穫は・・・」

ひびき「そう・・・侵食された武器3つよ」

   ひびきは大分辛そうにしてる

リント「運営への報告は明日にしましょう」

ひびき「いや・・・・武器だけでも運営チームに」

   そう言いながら木のボックスを表示させそこへ武器をしまいこんだ

ひびき「厚めの木箱だ。これなら持ってく間だけでも保つはずよ」

リント「わかりました。私が行きましょう」

ひびき「わかってるじゃないか。お前しか居ないよ」

リント「では早速」

   リントは運営チームのいる場所へ向かう
   リリィと比奈はひびきの腕の中で泣いている

業「さてどうしたもんですかね」

ひびき「ギルド施設はまた作ればいいさ」

古哲「いえ、今回の件・・・」

ひびき「ええ。何か起ころうとしてるわね」

   ひびき含めドゥ・ジェイスのメンバー達は嫌な感覚を感じていた
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おはこんばんにちわ

今話のメインはひびきとなっております

根っ子はいいキャラ設定のひびき

他にもギルド主要キャラが登場してます

でもまあ・・・・活躍の場が恐らく・・・(ぁ

時間設定としてはひろと達襲撃と同日です

次回はあのキャラが出ます  戦闘してないキャラがいるのは・・・・ではまた次回
posted by なたり at 17:50| Comment(0) | TrackBack(0) | モンドパラレルー平行世界ー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月16日

134回目 アップデート来ましたね

おはこんばんにちわ

早くエレメントアーチャーやりたい

解放のためにエリアランク上げしてますがハンターが41になりました

エリアランク上げだけで45行くんじゃなかろうか

新しいエリアのモンスターは40武器でも硬いですね

新しい素材も増え倉庫がヤバイです

ハンター装備は45で揃えようかな
posted by なたり at 11:52| Comment(0) | TrackBack(0) | ドラゴンズドグマオンライン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月12日

22話 異変【痣】

PKギルド:デッセ 施設内

   施設と言うより廃屋に近いPKギルドデッセ施設
   よってまず人が近寄らない
   そんな施設に客?が来ていた

志貴「何の様だ?見張りは何してる」

   志貴は客?に背を向けたまま
   長身で黒髪の長髪ツインテールの女性は自身の武器〈鎌〉を振り回しながら歩いてくる

志貴「まさか全員狩ってないだろうな?ひびき」

   振り回していた鎌を背中へしまい口を開く

ひびき「あら何も知らないのね。レベル差があってPK出来ないわよ」

志貴「レベル差?そんな制限あったか?」

ひびき「今日導入されたわよ。PKが廃止になったわけじゃないからいいんじゃないかしら」

志貴「まあレベル差なんて気にしたことなかったがな。弱い物いじめはつまらんからな」

ひびき「そこは同感するわ」

   不適な笑みを浮かべ志貴の背を見つめる
   志貴はまだ背を向けたままだ

志貴「それで何の用だ」

ひびき「用って程のもんじゃないよ。確認しに来たの」

志貴「何の確認だ」

ひびき「今噂になってるバグモンスターってあなた達の仕業かしら?」

志貴「なんだそりゃ」

   振り返り曇った表情をひびきに見せる

ひびき「バグモンスターを餌にしてPKしてる奴らがいるのよ」

志貴「んなめんどくさいことするわけないだろ」

ひびき「そうよねー。あなただったら有無を言わさず狩るものね」

志貴「わかってて来たのか」

ひびき「ええ。念の為確認しなきゃね。それとさくら達は・・・・」

志貴「ああ。先にお前が戦え。さっき言ったことが事実なら俺達は当分手が出せないからな」

ひびき「レベルが高いのも損ね」

志貴「レベル制限関係なく低レベル狩っても意味無いけどな」

ひびき「そうよねぇ。なんで私達別々にゲームしてるのかしらね」

志貴「ゲームする目的が違うからな」

ひびき「まあいいわ。じゃあまた会いましょ」

   そう言って施設を出て行くひびき

志貴「変わってないな」

時雨「後をつけますか?」

   こっそりと話を聞いていた時雨が聞く

志貴「いやいい。お前にも気付いてたからな。それにしてもバグモンスターねぇ」

時雨「一応調べておきましょう」

志貴「ああ」

   客もいなくなり施設内に静けさが戻っていた

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モンドパラレル  お知らせ

   かねてより多くのプレイヤーの皆様から問い合わせ頂いてましたPKシステムに関しまして本日レベル制限を設けさせて頂きました。
   PKできる範囲をプレイヤーレベル±5とし、これ以上のレベル差がある場合PKは実行出来ません。
   尚クエスト等によるPvPでの戦闘は引き続き制限無く可能となっております。
   それではモンドパラレルの世界をお楽しみください。
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デブル  酒場

   ひろとの姿が形成されていく

さくら「こんばんわ、ひろと」

ひろと「ああ、そうか。ここで落としたんだったな」

   そのままさくらの隣の席へ着く

ひろと「お知らせ来てたな」

さくら「そうね」

ひろと「これでのんびり遊べそうだな」

さくら「±5でそんなに変わるかなあ」

ひろと「PKギルドから執拗に狙われるって事はないだろ」

さくら「レベルの問題じゃないと思うけどねー」

ひろと「監視は出来るからな・・・」

さくら「怖い事言わないでよ」

ひろと「すまない」

ソラ「そろそろいいか?」

さくら「わっ・・・」

ひろと「いたのか」

ソラ「ああ。ひろとがログインしたところからずっとな」

あや「はい。居ました」

   ひろとがログインしそのまま席へ着くなりさくらと会話を始めたので二人は様子を伺っていた
   が痺れを切らしてソラが声を掛けたのだ

ひろと「すぐ声掛ければいいだろうに」

あや「そこは空気を読んだんです」

さくら「はははー」

   あやの表情が少し赤くなってる

ソラ「私達も認めてるのだから赤くなる必要ないだろう」

さくら「恥ずかしいものは恥ずかしいのよ」

あや「さくらは女の子ですね」

さくら「あやもでしょ(汗)」

   雑談が盛り上がる

ひろと「さてと、昨日の続きか?」

あや「そうですね。異常があるかどうか確認しに行きましょう」

さくら「何も無い事を祈りましょ」

ソラ「ああ」

   4人はデブルを出てダンジョン周辺へ向かう
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初級ダンジョン周辺

   バグモンスターの目撃情報をもとに4人は異常がないか探索する

ひろと「思うんだが・・・・動き回るより観察した方がいいんじゃないか?」

さくら「観察って?」

ひろと「目撃情報が曖昧すぎて探索範囲が広すぎるからな」

ソラ「一理あるな」

あや「そうですね・・・・この辺はそう何度も来る場所ではないですからね」

ひろと「へ?なんで」

さくら「あーそっか。私達は素材集めとダンジョン攻略で5回ほど来てるのよね」

ソラ「普通にプレイしてたら一度来ればレベルは次の狩場に移るからな」

ひろと「そうなのか?」

あや「はい。序盤のフィールドだとプレイヤーが多いことはあっても同じプレイヤーとは言えません」

さくら「私達だってリ・セボンに拠点構えててもおかしくないわよ」

ひろと「確かに・・・狩りと言う狩りはしなかったな」

   しみじみと思うひろと

ソラ「ひろとの言う通りダンジョン入り口で観察してた方がいいかもしれん」

あや「そうですね・・・・ちょっと待ってください」

   そう言って取り出したのは無線機だ

さくら「それは?」

あや「相馬から渡されました」

ソラ「まああやは運営側だから問題は無いだろ」

ひろと「んー・・・ま、いいか」

   あやは無線機の電源を入れる

あや「相馬、聞こえますか?」

   反応は無い

ソラ「近くに居ないな」

さくら「一応運営チームのトップだし」

ひろと「一応って言ったな」

さくら「ははは」

   ’ん・・・無線が繋がってるね。誰かな?’
   無線から声が聞こえてきた。相馬だ

あや「今大丈夫ですか?」

   ’その声はあやだね。進展あったかい?’

あや「いえ。その逆です。情報が少なすぎて困ってます」

   ’そうか・・・目撃情報自体は一杯来てるんだけどね’

ひろと「なあそれって同じプレイヤーか?そして場所は1箇所なのか?」

   ひろとが割って入る
   ’ふむ・・・いい質問だ。目撃情報は複数プレイヤーだ。そして目撃場所も複数だ’

   4人の視線が重なる

ソラ「ここだけじゃないのか」

   ’そうなんだ。今日も目撃情報があって実は違う場所なんだよ。だからこっちも困っててね’
   困る・・・確かにそうだ
   出現ポイントがランダムだとこちらから探すのは難しい

さくら「私達はこのままここを観察してたほうがいいのかな?」

   ’そこが最初の目撃場所で腕利きの君達に依頼をしたんだが現状ランダムだからなんとも言えないね’

あや「ランダムですか・・・・」

ソラ「ひろと・・・」

ひろと「ああ・・・相馬さん、進展がありそうだ」

   ’・・・・気をつけて。無線はいったん切ろう’
   相馬の言葉と同時に無線が切れ静寂が訪れる

ソラ「何人だ?」

ひろと「多くは無いが・・・・囲まれてるな」

さくら「プレイヤーなの?」

あや「何人・・・と言ってますからね。どうしますか」

ひろと「この数ならすぐ終わる」

   ひろとはもらった甲拳を装備し姿を消す

さくら「ほんっと手が早い」

ソラ「この場合足が速いだろ」

あや「皮肉ですよ」

ソラ「わかってる」

   あやは念の為周囲にバリアを張り3人は待機する
   数秒後周囲にドスっと物音が響く

さくら「やったのかな」

ひろと「ああ」

   返事と共にひろとの姿が現れる

ソラ「どうだった」

ひろと「一つを除いて普通のプレイヤーだった」

ソラ「一つ?」

あや「それはなんです?」

ひろと「見ればわかるさ」

   周囲に落ちた人影が起き上がる
   その人影達はひろとが言ったとおり異常な点が一つあった

さくら「なに・・・あの黒いの・・・・痣?」

あや「いえ・・・・あれは・・・!」

ソラ「データ改変か・・・・何か・・・だな」

ひろと「プレイヤーデータを弄ってるのか?」

ソラ「さあな」

あや「あるいはバグモンスターの影響を受けたか・・・」

ひろと「あの感じだと与えてる側じゃないか?」

   4人はお互い背を預けそれぞれの方向に見える人影を観察した

さくら「どうするの?」

ひろと「どうもこうも動けない程痛めつけたから動けないはずなんだが」

ソラ「そうでもなさそうだぞ」

   人影は4つ
   それぞれ起き上がり4人に少しずつ距離を詰めてきていた

ひろと「ふむ・・・・」

あや「さくらは無理しないでくださいね」

さくら「私だけ心配される状況じゃないんじゃない?」

ソラ「気を抜くなよ」

   4つの人影はあやが張ったバリアで行く手を阻まれた

さくら「これ・・・・」

ソラ「ああ」

あや「プレイヤーとは思えません」

   4つの人影は行き場を無くし自ら持っていた武器で自害し爆発した

さくら「なっ・・・・」

あや「バリアが消えます!」

   バリアが消える瞬間ひろとはさくらを、ソラはあやを担ぎ大きく跳躍していた

さくら「ありがとう」

あや「ありがとうございます」

   ひろととソラはその跳躍でダンジョン周辺から離脱し草原フィールドへ移動した

ソラ「さすがにあれは予想できなかったな」

ひろと「ああ。あれじゃ普通に倒してもデータは取れなかったな」

   そう言って二人はさくらとあやを下ろす

あや「とりあえず無線・・・・より直に話した方が良さそうですね」

ソラ「そうしよう」

さくら「ええ。何か・・・起こってるわよ」

ひろと「とりあえず今日は街に戻って落ちよう」

あや「相馬の方には私から伝えておきます。また明日ジェスへ行きましょう」

   あやの提案に3人は頷きデブルへ戻った
   あの人影は一体何だったのか・・・・・
   そう思いながら4人はログアウトした
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追記
おはこんばんにちわ

終わりに向けて・・・です

当初はここからもう少し飛躍させようかと思いましたが・・・・

例えば現実世界との境界線が無くなる・プレイヤーの意識が戻らない等の事件が発生とか

で考えた結果最終的に話の流れが同じになるだけなんですよね

なので考えた結果終わらせよう。と言う考えに

だらだらと長引かせるのは主としても楽しくなくなりますし

なるべく頑張ります  また次回
posted by なたり at 20:23| Comment(0) | TrackBack(0) | モンドパラレルー平行世界ー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月05日

21話 束の間

現実:都内某所マンション  昼過ぎ

さくら「二日連続で来なくてもよかったのに。それも仕事早退してまで・・・」

   さくらの手にはコーヒーの入ったカップが
   そのカップをテーブルの席に着いている人物の前に置く

ひろと「別に忙しいわけじゃないからな。さくらの状態も気になってたし」

   出されたコーヒーを口に含みながら続ける

ひろと「顔色も良いし大分戻ったみたいだな」

さくら「うん。心配してくれてありがとう」

   ひろとのむかいに座るさくら
   つい最近交際を始めたひろととさくら
   ひろとには許嫁の存在があったが「気にしてない。と言うかお互い結婚する気もない」と言っていたこともあり、さくらの猛アタックの末交際することになった

さくら「みんなは・・・・ソラとあやは何か気にしてた?」

ひろと「俺が様子伝えたら’お大事に’って伝えてくれって」

さくら「そっかー」

ひろと「あーそれとな・・・運営チームに俺たちが付き合ってるの暴露された」

さくら「は・・い・・・?!なによそれ!」

ひろと「こうの事で運営チームのギルドに行ったんだがその場でな」

さくら「えっと・・・なんでそんな話になったのよ」

ひろと「さくらが居ないのに運営チームが気付いて俺が見舞いに行って来たって行ったらソラとあやに暴露された」

さくら「あーもう・・・・」

   さくらの顔が少し赤くなっている

さくら「・・・それでどうだったの?」

ひろと「結局こうと戦ったよ。組み手と言う形で」

さくら「そっ・・・か・・・それで?」

ひろと「3本攻撃を綺麗に決めたら勝ちってことになったんだが・・・」

さくら「うんうん」

ひろと「こうの動きが中々良くて・・・・つい本気になっちまった」

さくら「レベル的にも本気にならないと勝てないと思うけど・・・・」

ひろと「武器を持ってたらそうかもな。だがあくまで組み手だからな」

さくら「こうは覚えがあったんだ?」

ひろと「我流といってたな。体捌きならソラ以上だった」

さくら「へぇ。だから本気になったのね」

ひろと「ああ。一発で決めるつもりで攻撃したよ。だけど止められた」

さくら「止められたの!?」

ひろと「相馬・・・にな」

   その名前を聞いて納得した表情になるさくら

さくら「そう言う事。ちなみにこうは?」

ひろと「息が上がってたな。それに悔しそうだった」

さくら「負けず嫌いだからねえ」

ひろと「俺にとっては攻撃を止められた事にびっくりだよ」

さくら「相馬は強いからね。こうは運営チームの中でも一番下のボスプレイヤーでもあるから」

ひろと「そうそう。はるかとゆうって二人がさくらに会いたがってたな」

さくら「わー懐かしい。元気にしてた?」

ひろと「あまり話さなかったが元気そうだった。俺と交際してるって聞いた時は叫んでたが」

さくら「その場に居たら私も叫んでたわよ」

ひろと「ははは。いつかは知られることだ」

さくら「そうだけど・・・恥ずかしいのよ」

ひろと「そっちからアタックしたのにか?」

さくら「もーからかわないでよ」

ひろと「ホント押されるのに弱いな」

さくら「はいはい。そうですそうです。でもOK出してくれて嬉しかったよ」

ひろと「最初はうざかったがな」

   意地悪そうに笑うひろと

さくら「そんなにしつこかった?」

ひろと「ぐいぐい来すぎだったな。ただ一緒に行動してく中でただ素直なだけだってわかったから」

さくら「受け止めてくれたんだ・・・ありがとう」

ひろと「俺の中でも特別になってたからな」

さくら「もーやめてよ」

ひろと「なにが?」

さくら「ひろとが自分の気持ちを口にするなんて滅多に無いから恥ずかしいのよ」

ひろと「そうか?」

さくら「そうよ」

   少し静かになり時計の針の音が時を刻む

ひろと「そろそろ帰るか」

さくら「来てくれてありがとう」

ひろと「今日はインするのか?」

さくら「うん」

ひろと「そうか。ならまたゲームの中でな」

   さくらはひろとを見送り部屋の中へ戻る
   ひろとの足は家へ向かう
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デブル 酒場    19:00

ソラ「一人か?」

あや「一人ですね」

さくら「いつも一人で飲んでますけど?」

   ソラとあやが一人で飲んでるさくらを見つけからかう

ソラ「てっきりひろとと居るもんだと思ったがな」

さくら「うーん。ご飯食べてから来るんじゃないかな」

あや「詳しいですね」

さくら「えっ・・・あーまあ・・・・ね?」

   慌てるさくら

さくら「それより二人とも!私とひろとが交際してるって暴露したんだって!?」

ソラ「事実だ」

あや「はい」

さくら「いやいや。そう言うのは当人が伝えることじゃない?」

ソラ「居なかったからな」

あや「ひろとが居ました」

さくら「はあ・・・・ま・・・いいか・・・・・」

   うなだれるさくらを見て二人は少しやりすぎたかと顔を見合わせる

あや「すいませんさくら。悪気は無かったんです」

さくら「悪気があったら性質悪いわよ」

あや「さくらが不機嫌です。どうしましょうソラ」

ソラ「私に振るな」

あや「ソラにも責任があります」

   二人があたふたと言い合っている

さくら「ふっふっふ・・・・大丈夫よ。怒ってないから。ひろと居たんだし。でも今度から好き勝手言わないでね。恥ずかしいから」

あや「すいません」

ソラ「悪かった」

   反省する二人に笑顔を返すさくら

ひろと「賑やかだな」

さくら「ひろとが遅いからよ」

ひろと「飯くらいゆっくり食いたいだろ」

さくら「まあね」

   ひろととさくらのやり取りを静かに見守るソラとあや

さくら「な・・・なに?」

ソラ「なんでもない」

あや「微笑ましいです」

ソラ「からかうと怒られるぞ」

さくら「からかわなきゃいいだけでしょ」

ひろと「何の話だ?」

さくら「何でもないわよ。4人揃ったし何する?」

   話題を逸らす為さくらが切り出す

ひろと「レベル上げか?」

あや「すいませんが・・・相馬から依頼が来てます」

ソラ「いい予感はしないがな」

さくら「依頼って?」

あや「音声通信が来てますので開きます」

   ” やあ相馬です。昨日の今日ですまないね。さくらは元気かな?4人揃っていることを願うよ。
    さて君達に依頼したいことがる。実は初級ダンジョン周辺にバグモンスターの目撃報告が運営チームに来ているんだ。
    そこで君達に現場を見てきて欲しい。そして出来ればそのモンスターを処理してきて欲しい。
    あやにはそのバグモンスターのデータ採取をお願いしたい。いい報告を待ってるよ。
    あ、最後にひろと君に渡した甲拳だがレベルでパラメータが変わる武器だから大切に使ってね。じゃあよろしく。”

ひろと「なんか軽いな」

さくら「変わってないのね。相馬さん」

ソラ「あれが変わったらこのゲームの崩壊が始まるぞ」

あや「ああ見えて頼りになります」

さくら「それで・・・バグモンスターってなんだろうね」

ソラ「解らないからこうして依頼が来たんだろう」

ひろと「さくらはあまり連れて行きたくないな」

あや「ええ。得体が知れないモンスターですから現実に影響が出ないとは言えません」

さくら「大丈夫よ!・・・たぶん」

ソラ「たぶんが余計だぞ」

ひろと「まあ待ってろって言った所でついてくるからな」

さくら「ははは・・・」

あや「ですが体調が万全ではないのでサポートに回るほうが宜しいかと」

さくら「わかったわ」

ひろと「今日は素直だな」

さくら「いつも素直よ?」

あや「ひろとさんに心配掛けたくないんですよ」

さくら「あや・・・言わないで・・・」

   さくらがうつむき顔を赤くしている

ソラ「何にせよ得体が知れないって事はさくらだけじゃなく私達3人にも影響が出るかもしれないわけだ」

あや「そうですね。バグの種類によりますが」

ひろと「なら戦闘はなるべく避けよう。データ採集の為に戦うのがいいだろうな」

あや「はい。それが一番かと」

ソラ「では行こうか」

さくら「ええ」

   4人は酒場を出て相馬の提示した場所へ向かう
-----------------------------------------------------------
初級ダンジョン周辺 森林

ひろと「特に何も変な所はないな」

ソラ「目撃があっただけで常に居るわけではないだろう」

さくら「油断は出来ないわよ」

あや「はい。バグモンスターの特徴もわかりませんので気をつけてください」

   4人はしらみつぶしに探すことにした
   周辺に配置されているモンスター達は今の4人にとっては雑魚に過ぎない
   それぞれ手分けをして相馬の言うバグモンスターを探したがそれらしいモンスターは見つからなかった

ひろと「ホントに居るのか?」

ソラ「どうだかな」

あや「PKギルドによる餌の可能性もありますね」

さくら「どういうこと?」

ソラ「私達4人共PKギルドに目をつけられてるって話だ」

さくら「何よそれ?!」

ひろと「ああ、言ってなかったな」

あや「当初の目的はさくらさんだけだったそうです」

ソラ「だが噂のひろとが行動を共にし2人が標的に」

ひろと「最終的にギルドとして動くことになったソラとあやも標的になったらしい」

さくら「人気者は辛いわね」

あや「ポジティブですね」

さくら「皮肉よ」

ひろと「ひびきのとこはそこまで執着はしてないらしいから安心しろ」

ソラ「ああ。それは俺も断言できる」

さくら「何でよ?」

ひろと・ソラ「親友なんだろ?」

さくら「あ・・・そっか・・・(二人共ありがとう)」

あや「さてどうしましょう」

ひろと「今日はこの辺にしておこう」

さくら「目当ての者が見つからないんじゃ何も出来ないものね」

ソラ「なら街に戻ろう」

あや「はい」

   4人は探索を止め街に戻る

--------------------------------------------------------------
デブル 酒場

さくら「じゃあ明日も探索ね」

あや「そうなりますね」

ソラ「じゃあ先にな」

   ソラの姿が消えていく

あや「では私も」

   続けてあやの姿も消えていく

さくら「ひろとは落ちないの?」

ひろと「落ちるがその前に・・・」

さくら「どうしたの?」

ひろと「昼間言いそびれたんだが運営チームのギルド施設に何時でも入れる事になってる」

さくら「そうなんだ」

ひろと「会ってきたらどうだ?」

さくら「行くならひろとと行くよ」

ひろと「そうか。なら時間ある時に行くか」

さくら「うん」

ひろと「じゃあ無理するなよ」

さくら「わかってるわよ」

   会話も終わり二人の姿が消えていった
------------------------------------------------------------
追記
おはこんばんにちわ

終わりに向けての流れになります

お話的には続けたいですが題材が’オンラインゲーム’と言うこともあり引き伸ばしになるのが嫌なので

綺麗に終わらせるつもりは無いですが頑張ります  ではまた次回
posted by なたり at 18:24| Comment(0) | TrackBack(0) | モンドパラレルー平行世界ー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月28日

20話 組み手

中央都市リーシェ

ひろと「広いな」

   都市と言うだけの事もあり広く規模が大きい
   街並みも背の高い建物が多くプレイヤーの数も多いい
   ひろとにソラ、そしてあやはリーシェの出入り口付近にあるワープゲートに立っていた

あや「行きましょう。現実の方で伝えてありますので待ってると思います」

ソラ「またあそこへ行くのか」

ひろと「仕方ないだろ。強引に事を進められたんだから」

ソラ「私が同行する必要が感じられないが」

あや「あの人が会いたいといってますので。直に会って話がしたいんでしょう」

ひろと「案内よろしくな」

   あやを先頭に3人は歩を進める

----------------------------------------------------------------
運営ギルド−ジェス  施設内

   長い廊下を3人が歩いている

ひろと「この廊下長すぎないか」

ソラ「確かに」

   50m程歩いただろうか
   あやが言うには行き交うプレイヤー達は全員運営の人間だという
   慌しく書類を運んだり、世間話をしていたり傍目から見たら普通にプレイしているプレイヤーにしか見えない

あや「見えました」

ソラ「またあの部屋か」

あや「ええ。会議室でもありますので」

ひろと「さっさと済ませよう」

   3人の歩くスピードが早くなり数行後あやの言う会議室に着く
   扉は無く入り口からは一人の男性プレイヤーの姿が見える

相馬「やあ、待ってたよ。どうぞ入って」

   その言葉で3人は会議室に入る
   中にはこうを含めたけい・はるか・ゆうの4人も椅子に腰掛けていた

相馬「空いてる席に座って」

   言われるがまま3人は空いてる椅子に腰掛ける

相馬「僕は相馬と言います。と言ってもプレイヤーネームだけどね。一応運営チームのトップで責任者です。始めましてですねひろと君」

ひろと「自己紹介は・・・必要無さそうだな」

相馬「そうだね。ソラとは定期的に連絡してるしあやはこっちの人間だし」

   相馬の口調は軽いものの表情は真剣である

ひろと「あんたが相馬で・・・俺の左隣がこう・・・だっけか他の人達は?」

相馬「そうだね、紹介しておこう。こうのとなりがけいでそして僕。で続けてはるかとゆうね」

こう「昨日はお疲れ」

けい「どうも」

はるか・ゆう「どうもー。さくらは?」

   はるかとゆうの一言で相馬も気付く

相馬「そう言えばさくらがいないね」

ひろと「昨日無理したせいか少し体調崩したみたいだ」

相馬「そう・・・なのか。それはすまないね。初めてのイベントだったから加減がわからなかったんだ」

ひろと「いやイベント自体は楽しめたから問題はないよ。さくらの現実の体質の問題だ」

相馬「そうも言ってられなくてね。現実に影響が出るとなるとシステム上改善が必要になってくるんだ」

はるか・ゆう「さくらの状態は大丈夫なの?」

ひろと「ああ。帰宅する前に様子見てきたら私生活自体にはさほど影響出てないらしい。顔色も良かったし。今日は念のため休むって」

相馬「えっとさくらと現実で会ってるのかな?」

ひろと「ん・・・ああ。実は・・・」

ソラ「ひろととさくらは交際してるらしい」

あや「二人は付き合ってるんです」

ひろと「何で二人が言うんだよ」

   ソラとあやが意地悪そうに発言し突っ込むひろと
   会議室は一瞬静まり返る

はるか・ゆう「ええええええぇぇぇぇぇ」

   はるかとゆうの叫び声が響く
   会議室にいる面々が耳を塞ぎ叫び声が収まり再び会話が始まる

相馬「さくらの恋が実ったんだね」

ひろと「と言うより押し切られた・・・・」

相馬「ははは」

   ひろとは顔を手で覆い表情を隠している

あや「相馬さん」

   あやの一言で場の空気が変わる

相馬「ああ。その昨日のイベントはお疲れ様でした。そしてこうが強引なことをしてすまなかったね」

こう「ふん」

ひろと「いや、謝ることでもないけどな。ただ俺にはこうと戦う理由が無いってだけで」

相馬「理由がないと戦えないかい?」

ひろと「なら逆に聞くが戦わなきゃいけない理由が俺とこうにあるのか?」

こう「挑戦権」

   こうが呟く

ひろと「その挑戦権だが行使するかどうかはプレイヤー次第・・・だろ?」

相馬「うん、そうだね。ひろと君の言う通り。挑戦権に強制性は無いからね」

ひろと「だがこうは強引に戦闘へ仕向けようとした。だからあやが怒ってあんたに報告がいったわけだ」

あや「そうです。こうが強引過ぎるんです」

ソラ「いつもの事だがな」

   ソラの表情は呆れている

相馬「だそうだが・・・こうは納得してないんだよねぇ」

こう「ああ」

ひろと「昨日も言ったがこうと戦う理由はない」

相馬「こうの装備してる武器データを上げると言っても?」

ひろと「別に武器が欲しいわけじゃないからな」

相馬「では君がこのゲームで望んでいる物はなんだい?」

ひろと「望むか・・・そんな大それた物じゃない。俺はこのゲームを楽しみたいだけだ。そしてソラやさくら、あやと出合った。これで十分だろ」

相馬「そうか。君はその時々を楽しみたいんだね」

ひろと「そう言う事」

   ソラとあやはにっこりと笑っている

相馬「ソラ。良いプレイヤーに出会ってくれたね」

ソラ「ああ。運営チームとしても純粋にゲームをプレイしてくれてるプレイヤーは重宝すべきだろう」

相馬「耳が痛いな。ただこうが納得しないんだよねー」

こう「納得はしてるさ。ただ強いとわかってるなら戦いたいだろ」

あや「だからやり方が強引なんです」

こう「他にやり方なんてあるのか?」

あや「さあ?そこはひろと次第です」

   ひろとへ視線が集まる

ひろと「さっきも言ったが戦う理由がない・・・が組み手ならしてもいい」

   その場に居る全員に?が浮かぶ

相馬「組み手ってあの組み手かい?」

ひろと「そうその組み手。こうの武器が拳に着けるグローブ系と言うことはそれなりにかじってるんだろ?」

こう「かじってる訳じゃない。我流だ」

相馬「用はこのゲームの中で積み上げた動きなんだけどね」

ひろと「とりあえず組み手でいいなら受けても良い」

相馬「どうするんだい?こう」

   少し考えるこう

こう「わかった。戦える事に変わりは無いしな」

ひろと「じゃあどこでやるかだが・・・」

相馬「そこの噴水前でいいよ」

   そう言って相馬が指した場所は会議室前に広がる噴水広場であった

ひろと「わかった」

こう「ああ」

   二人は立ち上がり噴水前へ向かう

相馬「私達も行こうか」

あや「そうですね」

   他の6名も二人に続き会議室をでて噴水前へ
   ひろととこうは距離を取りながら対峙する

相馬「決着方法はどうしようか」

ソラ「素手でやるわけだからどちらかが参ったするまでか」

あや「それだと終わらないと思います」

ソラ(確かにこうは言わずもがな。ひろとも何気に負けず嫌いだからな)

相馬「ふむ。3本きれいに攻撃が入った方の勝ち・・・はどうかな」

ひろと「それでいい」

こう「さっさと始めようぜ」

   ひろとは落ち着いてるがこうの姿勢が今にも飛びつきそうな感じである
   相馬が二人の間に歩いていき右手を上げる

相馬「はじめ!」

   その掛け声と共に上げた右手が下ろされる
   待ってましたとこうがひろとに飛びつく
   顔へ繰り出した右ストレートは空を切り無防備になるがその勢いのまま姿勢を落とし足払いをする
   ひろとはかわした右腕を掴みに行っていたが足払いが見えたため後転で回避する

ひろと「我流にしては良い動きだな」

こう「そうなのか?」

ひろと「ああ。長引くと面倒だから1発で決めさせてもらおうか」

   その言葉と同時にひろとから凄まじい闘気が発せられる
   こうだけでなくその場に居た6人以外にも感じられた

相馬「これはまた・・・ゲーム内でこんなにも自在に」

ソラ「ああ。だから私の目に止まったんだ」

   発せられた闘気は次第にひろとの体内に収束していく

相馬(これは・・・まずい)

ひろと「行くぞ」

   その言葉と同時にひろとの姿が見ていた者たちの目から消える
   次の瞬間にはこうの背後を取り首筋へ手刀繰り出す
   がその手刀は第三者の手によって止められた

相馬「こちらからお願いしといて悪いんだけどここまでにしようか」

   ひろとの手刀を止めたのは相馬であった

こう「はぁ・・・はぁ・・・くそ」

ひろと「いいのか?」

相馬「こう。文句は無いね?」

こう「はい・・・。俺の完敗です」

相馬「と言うことだよ」

ひろと「わかった」

   ひろとは手刀を引きソラ達のもとへ向かう

ソラ「まさか本気になるとはな」

ひろと「そうじゃないと後々面倒なんでな」

ソラ「確かに」

あや「ふふ」

   ひろととは裏腹にこうは疲れきっていた
   相馬の肩を借り歩いてくる

相馬「いやあこれ程とはね」

ひろと「褒められてる気がしないな。あのスピードに付いて来て攻撃を普通に止められたらな」

相馬「まあ僕はレベル的にはひろと君の7倍程あるからね」

   そのやり取りの後ろでははるかとゆうがキャッキャと騒いでいる

相馬「今のレベルであれだけの動きが出来るとなると敵も多くなるよ」

ひろと「敵?」

相馬「PKギルド」

   その言葉にひろと・ソラ・あやの三人がぴくっと反応する

ひろと「ひびきの事か?」

相馬「なんだ、ひびきの事知ってるの?」

ひろと「昨日のイベントと、さくらからも話聞いてたからな」

相馬「まあ彼女もだけど彼女はまだいい方で・・・・もっと怖い所も君とさくらを狙っているんだ」

ひろと「俺とさくらを?」

相馬「最初の目標はさくらだけだったんだけどね。君の活躍がかなり噂になっててね。君も標的になってるみたい」

あや「運営サイドでどうにかならないですか?」

相馬「僕達で動こうとするとなるとPKの廃止になっちゃうんだよ」

ソラ「都合が悪いのか?」

相馬「悪名ポイントって言うシステムがあるからね。運営チームではどうにもならないね」

あや「開発チームではPvPの活性化の意味も込めて取り入れてるので完全な廃止は出来ません」

ひろと「だったら片っ端から倒せば良い」

相馬「気をつけてね。僕と同じレベル帯のプレイヤーも目を着けてるからね」

ソラ「はあ・・・」

相馬「まあソラも居るからだけどね」

ソラ「嬉しくないな」

   そうこうしてるうちにこうが回復し自力で起き上がる

こう「また・・・勝負してくれるか?」

ひろと「今日みたいな組み手でよければ何時でも。今度はさくらも連れて来るさ」

はるか・ゆう「ホント!?」

   さくらの名前が出て割って入るはるかとゆう

ひろと「ああ」

相馬「この子達はテスター時にさくらに世話してもらっててね。さくらはお姉さんみたいな存在なんだ」

ひろと「そう・・・・なのか。わかった。組み手関係なく連れてこよう。さくらの体調にも良い影響があるかもしれない」

はるか・ゆう「ありがとう」

相馬「そうか・・・・なら君たち4人にここへの立ち入りを無制限に許可しておこう」

ソラ「そこまでするのか?」

相馬「いいさ。そうでなくてもこちらからお願いをしてるわけだし」

ひろと「ありがたいな」

あや「これで脳波データの受け渡しがゲーム内でも出来ますね」

相馬「あっと、最後に一つ。ひろと君これを」

   差し出されたのはこうが使用してる甲拳武器であった

ひろと「いいのか?」

相馬「ええ。お願い受けてもらっていますし。いいですねこう」

こう「構いません」

ひろと「そう言う事なら貰っておくか」

   ひろとは受け取りアイテム所持欄に表示される

ソラ「さてそろそろ戻ろう」

あや「そうですね」

ひろと「戻っても今日は何も出来ないがな」

相馬「今日は足を運んでもらってありがとう。今後ともよろしくね」

ひろと「良い予感はしないな」

相馬「ははは。そんな事言わないでよ」

ひろと「じゃあな」

   ひろと達3人は施設を後にしワープゲートを利用しデブルの街へ戻った
-------------------------------------------------------------
デブル  酒場

ひろと「じゃあまた明日な」

ソラ「明日はさくら次第か?」

ひろと「そうなるな」

ソラ「わかった」

   ソラの姿が消えていく

あや「さくらさんの体調良くなるといいですね」

ひろと「そうだな」

   あやの姿も消えていく

ひろと「俺も落ちよう」

   ひろとの姿も消えていった
------------------------------------------------------------
追記
おはこんばんにちわ

1週空けての投稿です

リアルの方でバタバタしてて(ほぼドラゴンズドグマのせい)先週はお話考えられなくて

10月入るとまたバタバタするので毎週更新出来るかは不明です

そしてお話の方は少し早い気もしますが終わりに向けて進めてます

まあオンラインゲームって事でネタを考えるとキリが無いし続かないという(ぁ

とりあえず終わらせれるよう頑張ります  それではまた次回
posted by なたり at 16:14| Comment(0) | TrackBack(0) | モンドパラレルー平行世界ー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月25日

133回目 ドラゴンズドグマ その3

おはこんばんにちわ

やっとこさシーカー解放して火力の無さに萎えた主です

25になれば・・・と言う情報を見て頑張ったけどそんなこと無かった(ぁ

まぁ楽しいは楽しいんだけど火力無さすぎてやってられなくなった

そんなわけでハンターに戻りカンストの40になりました

今は資金稼ぎして装備整えてます

新しい職の動画も公開され楽しみです
posted by なたり at 22:16| Comment(0) | TrackBack(0) | ドラゴンズドグマオンライン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月24日

132回目 イザナミ杯結果+α

おはこんばんにちわ


ランキングダンジョンの結果

20150924104248239.jpg

10%以内に入れました

そして

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20150924104347872.jpg

ノーコンチャレンジ制覇
posted by なたり at 10:44| Comment(0) | TrackBack(0) | パズドラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月21日

131回目 今週のモンドパラレルはお休みします

と言うのも話を考えていないのです


なので今週はお休みです
posted by なたり at 18:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月14日

19話 襲撃イベント

PKギルド デッセ施設内

睦「ねえ志貴。ひびきが今日のイベント参加するみたい」

翼「なんで適正外のあいつが?」

桜華「別にいいんじゃない。私達には関係ないんだし」

知雨「そう?一応同系統のギルドじゃん」

愛吹「と言っても末端だけどね」

時雨(ひびきとかどうでもいいだろうに。なんで末端ギルドなんか気にしてんだ)

   5人の会話を聞きながらも表情を変えず施設の外を見ている志貴

睦「いいの?好きにさせといて」

志貴「はぁ。俺等には関係ないだろ。直接関係あるの知雨だけだろ」

   そう言ってめんどくさそうに頭を掻く

知雨「関係と言ってもねぇ。趣味が合わなくて志貴のとこに来たわけだし」

志貴「PKギルドっつってもイベントに参加しちゃいけないルールなんて無いだろ」

桜華「私達も個人的にはイベント出てるし」

睦「ひびきのとこはギルドで参加するみたい」

時雨(だから俺らに関係ないだろ)

志貴「どーっでもいい。俺等の最終的な目的は相馬だ。そして・・・」

   そう言って表示させたのはひろと・ソラ・さくら3人の映像だ

翼「昨日他のPKギルドの2人が尾行してひろとってのに瞬殺されたそうだ」

知雨「へーいいね。この子」

桜華「ソラも変わってないようね」

愛吹「当初の目的はさくらだったけど」

睦「一人増えてるね」

   睦が指したのは黒の長髪の女性プレイヤーだ

翼「一人増えててもおかしくないよ」

志貴「ああ。ソラは相馬・・・運営と関わりが深いからな。もしかしたらそっち関係かもな」

   ’ふっ’と笑い、続ける

志貴「まあ当分派手に動く事はない。こいつらがここまで来たらの話だ。来なければ相馬を討つだけだ」

   その言葉に他の6人が黙って頷いた
--------------------------------------------------
デブル イベント開始1時間前

システムアナウンス
   プレイヤーの皆様ゲームをプレイして頂き有難う御座います
   1時間後からモンスター襲来イベントを開始いたします
   モンスターレベルは20設定となっており、適正レベルプレイヤーのご参加をお待ちしております
   またイベントに伴いデブル周辺東西南北4方向に防衛ラインを設置させていただきます
   防衛ラインは第1ラインから第3ラインまで用意させて頂きます
   プレイヤーの皆様は各4方向の防衛ラインを守って頂き街へのモンスター侵入を防いで頂きます
   防衛状況次第で【名声ポイント】を参加したプレイヤーに配布する予定です
   また個人の働き次第でもポイントを配布させて頂きます
   どうぞお楽しみください

ひろと「4方向か」

ソラ「面倒だな」

   デブルの街は多くのプレイヤーで集まっていた
   その人混みの中広場で4人固まっている

さくら「4方向から同時だときついわよね」

あや「そんなことないです。これだけのプレイヤーが参加すればですが」

   広場だけでも300人程のプレイヤーが行き交っている
   4人は最初酒場で打ち合わせする予定だったが席が空いてなくぎゅうぎゅうだった為広場で立ちつくしている

ひろと「400人いくと楽だな」

さくら「それぞれ100人配置って事ね」

ソラ「弱かったら意味が無いがな」

   ソラの声は回りのプレイヤーに普通に聞こえる大きさだった

さくら「ちょっとソラ。変な事言って敵増やさないでよ?!」

ソラ「事実を言ったまでだ」

ひろと「まあ確かに」

さくら「もーひろとまでー」

   あやはそのやり取りを見て呆れている
   その4人に近づいてくる人影が一つ

ひびき「仲良くやってるのね」

   その声に一番驚いたのはさくらだ

さくら「・・・なんで・・・・ここに?」

リリィ「イベント参加」

比奈「に決まってるでしょ」

   続けて二人がやってきた

ひろと「こいつがひびきか」

ソラ「ああ。そのようだな」

あや「・・・・」

   ひびきはリリィと比奈を手で下がらせる

ひびき「眼鏡してるのはソラね。テスター以来ね。でそっちの爽やかなのが・・・ひろと君ね」

ひろと・ソラ「ああ」

さくら「それでここで何してるの」

ひびき「そう怖い顔しないでよ。今日はイベントに来ただけだから」

さくら「ひびきは30近い筈だけど?」

ひびき「後ろの二人の付き添いよ。それに私達まだ悪名ポイント獲得してないから参加しても大丈夫なのよ」

ひろと「どういうことだ?」

あや「名声と悪名はどちらかしか得られない仕様となってます」

ソラ「既にどちらかを得ている場合もう片方のポイントを得ると所持していたポイントが減少する」

ひびき「そーなのよ。悪名持ってれば参加する気なかったけどね。この子達じゃ頼りないし」

   不適な笑みを浮かべる

さくら「なら今日のとこは敵対心無いってことでいいのね」

ひびき「どうかしらねぇ・・・」

さくら(何考えてるんだか・・・)

   ひびきの言葉と表情からは本心が伝わってこなかった

ひろと「俺達はイベントを楽しむつもりだ」

ソラ「邪魔したら怖いぞ。特にひろとがな」

ひびき「あら。ソラまで彼を買ってるのね。あなたの戦闘の観戦しようかしら」

リリィ「おじょおー・・・」

比奈「そんなー・・・」

   後ろで二人がうなだれている

ひびき「とりあえず挨拶しに来ただけよ。じゃあね」

   リリィと比奈を連れて人ごみに消えてい行く

ひろと「悪い奴じゃ無さそうだな」

さくら「根は・・・ね。だからこそPKギルドを創ったと聞かされた時は驚いた・・・」

ソラ「テスターの時でも結構やんちゃしてたからな。そっち方面の繋がりもあるんだろう」

あや「そろそろ次のアナウンスが流れます」

システムアナウンス
   イベント30分前となりました
   デブル周辺東西南北に100m感覚で防衛ラインを3つ、計12箇所設置させていただきます
   モンスターの襲撃箇所は同時に3箇所までとさせて頂きます
   防衛が進むにつれモンスター量も増加していきます
   最終的にボスモンスターが襲撃してきます
   それではイベントに備えてお待ちください

ひろと「同時に3方向までか」

さくら「なんとかなりそうね」

ソラ「数次第だろう」

あや「そうです。私はどれくらいの量が来るか把握してますが話してしまうと面白みが無くなってしまうので伏せておきます」

ひろと「そうしてくれ」

さくら「じゃあどうする?」

ソラ「同時に3方向までなら1箇所に陣とって余裕があれば左右の援護でいいだろう」

あや「それがいいと思います」

さくら「ばてないでねひろと」

ひろと「数次第じゃないか?」

あや「数もそうですがイベント自体の時間が30分と想定されています。順調に倒せたとしても15分くらいでしょうか」

ひろと「ボスの事も考えると飛ばせないわけだ」

さくら「そうよ」

ソラ「さてどこで陣取る?」

ひろと「街の出入り口・・・・北だ」

   4人は北へ向かう
-------------------------------------------------
デブル周辺 北側

   街を出ると防衛用の高さ5m程の防壁が100m感覚で設置されていた
   多くのプレイヤーは第一防衛ラインの前で待機を始めている

ひろと「100人弱・・・・はいるか」

さくら「結構居るわね」

ソラ「他の3箇所の事わかるか?」

   視線をあやに向ける

あや「そうですね・・・それくらいなら大丈夫でしょう。プレイヤー人数ですがうまくばらけて居ます。一番手薄なのが南側で50人程」

ひろと「大丈夫か?」

あや「大丈夫でしょう。多くて3箇所攻撃ですので襲撃されない箇所のプレイヤーが移動するはずです」

ソラ「だといいがな」

さくら「経験値欲しさの寄生プレイヤーもいるからねー」

あや「大丈夫でしょう。参加者の平均レベル20はありますから」

ひろと「そこまでわかるのか」

あや「イベントに支障が出ない程度ならお伝えします。ちなみに先程話したひびきさんは南側ですね」

さくら「なら南側は大丈夫ね」

ひろと「信用してるんだな」

さくら「うーん。強さに関してだけね」

   さくらの表情が重い
   ソラは黙っている

あや「そろそろアナウンス流れます」

システムアナウンス
   お待たせしております
   5分後イベントを開始いたします
   お楽しみください

ひろと「いよいよか」

さくら「そうね」

   ソラとあやは黙っている
   4人の周りのプレイヤー達はざわついている
   4人からするとそこまでのプレイヤーは多くはない

ひろと(これは)

ソラ(ふむ)

あや(ボスとまともにやれるのは私達くらいですか)

さくら(苦労しそうね)

   落ち着きが無く浮き足立っているプレイヤーが多い

あや「始まります」

システムアナウンス
   緊急事態発生
   デブルへ大量のモンスターの進行が確認されました
   防衛ラインを守ってください
   第一波・・・・北と南から来ます

ひろと「いきなり挟み撃ちか」

さくら「それでも2箇所よ」

ソラ「目の前に集中しろ」

あや「東西のプレイヤーが北と南に移動を始めました。大丈夫でしょう」

   プレイヤー達の視界にモンスターが見えはじめる
   モンスターの量は軽く100体を超えている

ひろと「思ってた以上に」

さくら「多いわね(汗)」

ソラ「どうする?」

ひろと「グラビティは?」

ソラ「数が多すぎて期待する程の効果はないな」

あや「これだけの人数が居るんです。全部を相手する必要は無いでしょう。私達が前線へ行きある程度HP削れば後は倒せるはずです」

ひろと「それがいいな」

   その言葉と同時にひろとが消える

ソラ「最後まで保たせる気ないな」

あや「私達が居るからでしょう」

さくら「まったくもう」

   ゴブリン達が近づいてくる

ひろと「ふぅ」

さくら「何してきたの?」

ひろと「これをね」

   そう言って手に出したのは起爆爆弾のスイッチだ
   4人は耳を塞ぐが周りのプレイヤーに伝える手段など無い
   ひろとがスイッチを押し爆音が鳴り響きゴブリン達がはじけ飛ぶ
   どよめきと歓声がが上がり士気が高まる
   が爆弾だけで倒せるほどゴブリン達は弱くない

さくら「さすがに倒せないわね」

ひろと「倒せるなんて思ってない」

ソラ「無いよりはマシだな」

あや「では・・・・補助を掛けます」

   あやは自分を含め3人にステータス向上魔法をかける
   あやはその場に留まりバリアをはり3人の援護に回る
   ひろととさくらはゴブリンの群れに突っ込む
   ソラは削りきれなかったゴブリンを出来る限り倒していった
   この4人の連携でも倒しきれないゴブリン達は防衛ラインで密集してるプレイヤー達が薙ぎ倒していく

ひろと(この分なら第一波は大丈夫そうだな)

   ゴブリン達の消滅具合が意外と早いのを確認しスタミナを温存し戦いを続ける

こう(へー、やるね。さすがソラが見込んだ奴だ)

   ゴブリン達を指揮するこうが冷静な眼で傍観していた
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デブル 南側

リリィ「お嬢〜ヘルプ・・・・」

   リリィが力なく声を出す
   リリィと比奈はお互い背を預けながら戦っていた
   それを冷ややかな眼で観戦しているひびき
   後方では派手な爆音と共に歓声が上がっている

ひびき「向こうは派手にやってるみたいだねー。それに比べてこっちは・・・」

   当初南側に陣とって居るプレイヤーは50人居るか居ないかであったが今は100人を超している
   だが押されている。単純に個々の火力が足りないのだ
   ゴブリン達の群れによって第一防衛ラインまで押されるプレイヤー達

ひびき「これだけ居るのに情けないねぇ」

   人数が足りてるのに城壁が攻撃されているのを見て呟く

ひびき「仕方ないねぇ」

   ひびきが重い腰を上げようとした時だった

???「皆さん伏せてください!」

   戦闘音を掻き消すほどの大声がプレイヤー達の耳に届く
   何が何だか解らず伏せていくプレイヤー達
   その中にリリィと比奈の姿もあった

ひびき「やれやれ。情けない・・・があの子は一体・・・」

   そのプレイヤーが持っている武器は鎌

ひびき「へー。私と同じ獲物ね」

   持ち出した鎌を流れるように振り回しながら腰を落とし両手で腰の位置で鎌を止め身構える

???「ハッ」

   掛け声と共に体を上手く捻りながら360度振るう
   鎌は衝撃波を生み周囲30m程の空間を切り裂く
   その範囲内に居た50程のゴブリン達が消滅する

???「とりあえずこれで城壁は大丈夫ですね」

ひびき「あんたやるね」

リリィ・比奈「お嬢!」

   ひびきが興味を持ち駆け寄り、リリィと比奈も呼応するかのように鎌を持つプレイヤーに駆け寄る

リリィ「お嬢と同じ・・・」

比奈「鎌っすね」

ひびき「言われなくても見てたわよ」

   リリィと比奈の頭にひびきのチョップが炸裂する

リリィ・比奈「いったぁ・・・・」

   頭を抱える2人

ひびき「あんた名前は?」

甲斐「甲斐だ。あまり話してる余裕無いと思うけど」

   4人の後方では残りのゴブリン達が他のプレイヤー達と戦っている

ひびき「甲斐だっけ。さっきのまだ出来るかい?」

甲斐「当然だ。全力出したら街まで切ってしまう」

ひびき「へぇ。いいねあんた。じゃあ残りのは私も手伝おうか」

   鎌を片手で軽々と回している。まるで死神みたいに

甲斐「なるほど。手分け出来るならその方がいいね」

   甲斐は先程と同じように結界を張るかのように鎌を振り回している
   二人はお互いの攻撃範囲が被らない様距離を取る

甲斐「戦っている皆さん伏せてください」

   またも戦闘音を掻き消す大声

ひびき「一緒に死にたいってんなら別だけどねぇ」

   ひびきはプレイヤー事切っても問題ないという感じで大声を出す

プレイヤーA「・・・やばい!みんな伏せるんだー」

   その言葉でプレイヤー達が伏せていく
   先に動いたのはひびき
   伏せたかどうかなんてどうでもいい。ひびきにとってはプレイヤーも標的だ
   片手で回していた鎌を腰の位置で止め両手で持つ

ひびき「ふんっ」

   甲斐はプレイヤーが伏せた事を確認し身構え鎌を振るう

甲斐「ハッ」

   2人の攻撃範囲は広かった
   振るった鎌の範囲は360度全方位
   レベルの関係上ひびきのが範囲的には広かったが甲斐も負けてるわけではない
   振るわれた鎌によって他のプレイヤー達が苦戦していたゴブリン達はぶった切られ消滅した

甲斐「プレイヤーも切るつもりですか?」

ひびき「私には関係ないことね」

甲斐「恐ろしいですね」

ひびき「うちはPKギルドだからねぇ」

   その言葉で周囲のプレイヤーが凍りつく

ひびき「大丈夫よぉ。私の攻撃範囲に入りさえしなければ今日はPKするつもりないから」

甲斐「PKギルドですか」

   ゴブリン達も消滅し辺りは静けさが漂っていた

システムアナウンス
   第一波のモンスター反応が無くなりました
   続けて第二波が防衛ラインへたどり着きます
   プレイヤーの皆様準備をお願いいたします

ひびき「あんた達が情けなかったら私がモンスターもろとも切るからそのつもりでね」

   ひびきは冷たい眼をしながら城壁へ登り座った

甲斐「やれやれ」

   リリィと比奈は気分を落ち着かせ次に備えた
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デブル 北側

あや「次は3方向となってます」

ひろと「いいのか?ばらしても」

あや「すぐ始まりますし。それに私達4人じゃどうしようもない数ですから」

さくら「そうね・・・」

ソラ「目の前の敵に集中しよう」

   4人はそれぞれ防衛ラインの表示を確認する
   北側は上手く処理したもののの第一ラインの耐久は若干減っていた
   がそれ以上に南側の第一ラインの耐久は減っていた

さくら(ひびきは傍観かもね。実際こう言うのに興味ないし)

ひろと「南はどうなんだろうな」

ソラ「大分減ってるが大丈夫だろう」

あや「そうですね。一波で城壁一つも破壊されてませんので上々かと」

システムアナウンス

   第二波が到着しました
   東・北・西に進行しています
   また幹部がそれぞれ1体ずつ進軍しています
   気をつけてください

ひろと「幹部・・・ね」

さくら「あの数プラス幹部って大分きついわね」

ソラ「俺達でタゲ取った方が良さそうだ」

あや「そうしましょう」

   そう言ったあやが他のプレイヤーに通信を送る

「北側に集まっているプレイヤーの皆さん。私はあやと申します。私のPTが幹部の注意を引き付けますので援護をお願いします」

ひろと「そんなことも出来るのか」

あや「これはスキルですよ」

さくら「念波みたいなものだっけ」

あや「はい」

ソラ「補助に専念してるのか?」

あや「私個人は戦うと言うのは苦手ですので」

ひろと「今ので納得してもらえたかどうかは別だが」

   周囲を見渡すとプレイヤー達が頷いている
   どうやら了解してもらえたようだ

さくら「解ってもらえたみたいね」

ソラ「先程も私達が先導したようなものだからな。信頼を貰えたのだろう」

あや「そのようですね」

   そう言って補助魔法を唱える
   掛けられたのはひろと達4人だけではなく周辺に居るプレイヤーにも掛かった

ひろと「PT関係なく掛けられるのか?」

あや「元々範囲魔法ですので。誰に掛けるかは私次第です。さすがに雑魚にかまけてる余裕は無さそうなので皆さんに踏ん張ってもらわないと」

さくら「確かにそうね」

ソラ「援護と雑魚は私がやろう」

ひろと「ああ。さあ来たぞ」

   プレイヤー達の視線の先にに大量のゴブリンと幹部が写る
   ひろと達は一直線に幹部へ向かい幹部のターゲットを取る

あや「城壁は任せます」

   あやの言葉にプレイヤー達が頷きゴブリン達と戦闘を開始する
   直後アナウンスが流れる

システムアナウンス
   南側第一防衛ラインが破壊されました

   多くのプレイヤーに衝撃が走る

ひろと「南には進軍なかったよな」

さくら「え・・・ええ」

   幹部と相対する二人は確認する

ソラ「確かに進軍は無い筈だ。可能性があるとすれば・・・」

あや「東側の幹部が魔導師のようです」

   その言葉に妙に納得した4人

ひろと「魔導師タイプは初めてだな」

さくら「そうね」

ソラ「魔法による遠距離攻撃。進軍場所とは関係なく攻撃可能とは」

   3人の表情がくもる

あや「なら早く倒しましょう」

ひろと「そして東に移動か?」

あや「ええ」

さくら「北はどうするのよ」

あや「下っ端だけであれば城壁は守れるでしょう。問題は魔導師タイプが次々と城壁を破壊できると言うことです」

   つまり東側に進軍しているがそこから別の防衛ラインの破壊が可能と言うことだ
   放っておけば雑魚を片付る事が出来ても全防衛ラインが破壊される可能性もある

ソラ「そうだな。最優先すべきは幹部3体の撃破。現時点で北と西は問題ない」

さくら(西にはひびきが向かってそうね)

ひろと「ならさっさと倒すぞ」

さくら「そうね!」

   さくらとひろとが飛び込む
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デブル 東側

甲斐(クソっ。数が多すぎる)

   3箇所から進軍と言うこともありプレイヤーの数が分散している
   甲斐は中々前に進めずに居た
   先程一緒に戦ったひびき達は西側へ向かった

甲斐(4回目の詠唱が終わり今ので4発目方向は・・・)

   視線の先には詠唱し終わった魔導師が遠距離魔法を放っている
   放たれた魔法はまた南側だ

甲斐(このままでは南側の防衛ラインがすべて破壊される・・・!)

   しかし下っ端のゴブリンが甲斐の行く手を阻む
   魔導師の所へ向かいたいがプレイヤーの人数が不足しており下っ端の処理だけで手がいっぱいなのだ

甲斐(こいつらは任せてさっさと倒しに行くか?一人で倒せるか?そもそも俺が抜けて大丈夫か?)

   甲斐は頭をフル回転させたがいい案が出てこない
   現状持ち場の防衛ラインを守るだけでギリギリだ
   甲斐が離れたら防衛ラインは破られるだろう

甲斐(どうすれば・・・・)

   その時一つの影が魔導師に向かっていく

甲斐(誰だ!?)

ひろと「おまえが魔導師タイプか」

さくら「少しはスピード抑えてよー」

ソラ「仕方ないだろう。ひろとだけでもいけばタゲは取れる。何より・・・」

あや「詠唱を止められます」

   後から続いて来た3人は防衛ラインに陣取る

甲斐「あんた達は?」

ソラ「北側から来た」

甲斐「北はもう平気なのか?」

さくら「ええ。あの魔導師を倒すために頑張ってきたのよ」

あや「あれを倒さないと防衛ライン上で踏ん張ってても破壊されてしまいますから」

   あやは詠唱し東側のプレイヤー達の回復、そしてステータス向上のバフを掛けた

甲斐「彼一人で大丈夫か?」

さくら「私が行くわ」

   ひろとのもとへ向かうさくら
   その道中ゴブリン達を吹っ飛ばしていく

甲斐「あの子・・・・すごいな」

ソラ「ここは私とあやで援護しよう」

あや「そうですね」

甲斐「あの二人で倒せるのか?」

ソラ「時間掛かるだろうが防衛ラインへの攻撃は止まるだろう。何より魔法を喰らう様な奴らじゃないからな」

あや「はい」

甲斐(心強い・・が俺よりレベル低いな。大丈夫か?)

   甲斐の視線が魔導師と戦っている二人に向く
   さくらの動きは捉えられたがひろとの動きが目で追えない

甲斐(ありえるのか?!あんなスピード・・・)

ソラ「余所見してるとお前がやられるぞ」

甲斐「あんたに心配してもらえるとは光栄だな。ソラ」

   ソラの表情が一瞬強張る

あや「やはり有名人ですね」

ソラ「ふん」

甲斐(これは心強いな)

   4人が来たことで甲斐一人の負担が軽減された
   何より魔導師の対処を考えなくて済む
   3人は他のプレイヤー達と奮戦し徐々にゴブリン達を減らしていく
   ソラ達がヘルプに来たとは言えゴブリンの数は尋常ではない
   相手に出来ないゴブリン達が城壁を破壊してしまう

甲斐(第一防衛ラインは破壊されたが・・・大分減ったな)

   第二防衛ラインへ向かうゴブリン達は居ない
   つまりプレイヤー達が相手をしてることになる

ソラ「そろそろ〆るか」

あや「レーザー砲ですか?」

ソラ「そうだな・・・」

甲斐「いや俺がやるよ。少し伏せててくれ」

   そう言いながら持っている鎌を両手で淀みなく振り回す

ソラ(結界に近いな)

あや(この方も中々ですね)

甲斐「皆さん伏せてください。危ないですよ!」

   戦闘音を掻き消すほどの声を出す甲斐
   プレイヤー達は何かを察しすぐに伏せる

甲斐(この位置なら第二防衛ラインまで届かない・・・全部いける)

   振り回していた鎌を止め腰を落とし両手で構える

甲斐「ハッ」

   360度薙ぎ払う
   残りのゴブリン達はぶった切られ消滅していく

ソラ「中々」

甲斐「あんたに褒められるとはな」

ひろと「終わったみたいだな」

さくら「そうみたいね」

   そこへ二人が戻ってきた

甲斐「ホントにあんた達二人で倒したのか」

ひろと「魔導師タイプだったからHP多くなかったな。」

さくら「そうね。攻撃も詠唱止めれば怖く無かったし」

ひろと「んで・・・あんたは?」

甲斐「そう言えば名乗ってなかった。俺は甲斐。助かったよ・・・えっと・・・」

ひろと「ひろとだ」

さくら「私はさくら。よろしく」

ソラ「私の事は知ってたな」

あや「あやと申します」

甲斐「へー君が噂の。道理で」

ひろと「噂?どんな噂だ?」

甲斐「レベルに見合わない動きをするプレイヤーが居るってね」

さくら(そこまで噂になってるんだー)

ひろと「あんた・・・甲斐こそいい動きするじゃないか」

甲斐「ひろとの動きに比べたらまだまだだよ」

ソラ「長話はその辺にして西はどうなったか気になる」

あや「終わったみたいですよ」

システムアナウンス
   第二波終了しました
   今の襲撃で残りの防衛ラインが北と東が2つ、南と西が1つとなりました
   第三波も確認されています
   襲撃されるのは北と南
   ボブゴブリンがこれまでの倍の数を引き連れて襲撃してきます
   プレイヤーの皆さんは襲撃に備えてください

   プレイヤー達がざわめく

さくら「今までの倍って!?」

ソラ「しかも今のアナウンスだと・・・」

あや「はい。北と南それぞれにボブゴブリン1体ずつ来ます」

さくら「それって・・・」

ひろと「かなり追い込まれるな」

甲斐「だが戦力は均等に出来ないだろ」

   甲斐の言う通りであった
   これまでの経過を見る限り人数は程よくばらけて居るが戦力が均等ではない
   均等にしたところで両側共に抑えられなくなる
   そしてボブゴブリンは4本腕の化け物で弓矢での遠距離攻撃が出来る
   つまり襲撃ポイント以外の城壁の攻撃も可能と考えるべきだ

ひろと「甲斐・・・キミはここのプレイヤー全員引き連れて南に行くんだ」

   その言葉に重みを感じた甲斐

甲斐「わかった。君達は北側だね」

ひろと「ああ。さくら・・・お願いがあるんだが」

さくら「なに?」

ひろと「ひびきと連絡取れるか?」

さくら「う・・・うん」

あや「囁きならひろとさんでも出来ます」

ひろと「そうなのか。なら俺から話をする」

   さくらはほっと胸を撫で下ろす

甲斐「ひろとは」

ソラ「ああ。私達4人と今北側にいるプレイヤー達だけで北側を守るつもりだ」

あや「そのようですね」

さくら「えっ?それきつくない?」

ソラ「きついが恐らく今一番の戦力は私達4人だろうからな」

あや「ひろとさんは私達4人で北側のボブゴブリンを押さえるつもりです」

甲斐「他のプレイヤーで下っ端退治だね。確かに君達なら可能だ」

   甲斐はその場に居るプレイヤー全員に聞こえるよう声を掛け南側に移動し始めた

甲斐「防衛出来るといいな」

ひろと「出来ると・・・じゃなくてするんだよ」

   ひびきと連絡し終わったひろとが返答する

甲斐「また後でな」

ひろと「ああ」

さくら「それで?」

ひろと「ひびき達に今西側に居る連中引き連れて南側に移動するよう伝えた」

ソラ「納得したのか?」

ひろと「参加してるのだから可能性のある方に賭けるだろ」

さくら(ひびき・・・なんであんたが・・・・PKギルドなんて・・・)

ひろと「根はいい奴なんだな」

   そう言いながら曇った表情をしたさくらの頭に手を添える

さくら「うん。ありがとう」

ソラ「では北側に行こう」

あや「そうですね」

   4人は北側へ移動する
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デブル 北側

あや「北側に居るプレイヤーの皆さん聞こえてるでしょうか。私達4人でボブゴブリンをなるべく抑えます。余裕があれば下っ端も退治しますが基本的に皆さんに相手してもらいたいのです」

   あやの魔法で北側のプレイヤー達に声が伝わる
   ひろと・さくら・ソラもあやの横で立っている
   あやの言葉を聴いたプレイヤー達から歓声が上がった
   第一波での戦闘で十分な信用を得られたのだ

ひろと「作戦は伝わったな」

さくら「そうね」

ソラ「後は防衛できるかどうかだ」

あや「はい。下っ端といえど数は尋常ではありません。余裕が出来次第そちらも考えなくてはいけません」

ひろと「そうだな」

   4人率いる北側のプレイヤーは一致団結していた
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デブル 南側

ひびき「数だけいてもねぇ」

甲斐「居ないよりはいいだろ」

リリィ「お嬢にタメ口とは・・・!」

比奈「いけ好かない奴」

ひびき「あんた達よりは断然マシだよ。さっきの戦闘だって私一人で幹部相手してたのに城壁2つも壊されちゃって。あの子達も連れてくるべきだったかしらね」

甲斐「この4人でボブゴブリンをやるんだが?」

ひびき「リリィと比奈は援護に回りな。出来れば背中の弓矢を使う腕を破壊するんだよ」

リリィ・比奈「はい・・・」

ひびき「甲斐と私は」

甲斐「正面からだな。後のプレイヤーは城壁に向かう下っ端処理」

ひびき「そうね。あんたと私なら正面からでも大丈夫よね」

甲斐「ボブゴブリンだけならな」

   甲斐には少し不安なことがあった

システムアナウンス
   最後の襲撃が始まります
   プレイヤーの皆様の検討を祈ります

   アナウンス後襲撃が始まった
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デブル 北側

   ボブゴブリンの正面から対峙するひろととさくら
   その後方で二人の援護をするそらとあや
   ボブゴブリンは弓矢を装備している腕による遠距離攻撃を開始する

さくら(やっぱり)

ひろと(だろうな)

ソラ「問題はどこを狙ってくるかだ」

あや「恐らく・・・」

システムアナウンス
    北と東それぞれ第二防衛ラインが破壊されました
    防衛ラインはそれぞれ残り1つとなります

ひろと「くそっ」

   悪い予感が当たった
   ボブゴブリンは遠距離攻撃を防衛ラインである城壁破壊にのみに向けていたのだ
   だとするならばまず弓矢を持っている背中の腕を破壊しなければならない

ソラ「攻撃は私が何とかする。二人とも行け!」

あや「私は回復に専念します」

   二人の後方支援が命綱でもあった
   さくらは本体をひろとは腕に攻撃を集中させる

ひろと(・・・硬いな)

さくら(これは最悪を考えた方が良さそうね)

   支援のお陰もあり攻撃に集中できているがボブゴブリンのHPは中々削れない
   それもそうだ。イベント用に強化されているのだから
   多くのプレイヤーでダメージを与える事を前提にしているのだからHPが多いのは当然だ

ひろと(これじゃらちがあかない)

   しびれを切らしたひろとがさくらに近づく

ひろと「これから60%の力で腕を破壊しに行く」

さくら「えっちょっと!大丈夫なの?」

ひろと「大丈夫じゃないだろうな。だが最優先にしなきゃいけないのは遠距離攻撃を止めさせることだ」

さくら「そうだけど・・・・」

ひろと「頼りにしてるぞ」

さくら「あーもう。わかったわよ。行ってきなさい」

   その掛け声と共にひろとの姿が消える
   後方で見ていたあやが気付く

あや「さくらさんの慌てよう・・・ひろとさんが勝負に出たようです」

ソラ「ああ。脅威なのはあの遠距離攻撃だ。あれさえ何とか出来ればどうとでもなる。つまりそう言う事だ」

   あやはひろとがばてて戻ってくることを予想して魔力を温存する
   ソラはひろとと入れ替わる体勢をとる

ひろと(破壊できるまではスタミナ保てよ・・・・!)

   ひろとのスピードがこれまでの倍になる
   高速から双剣による連撃
   剣筋だげが3人の眼に映る

さくら(無理しすぎなのよ・・・もう・・・・倒れたら承知しないからね)

あや「すごいです・・・ひろとさん・・・あのスピードで脳波が変わりません」

   それは驚嘆に値することである
   動きが変われば脳波も変わる
   これは人として当たり前である
   なぜなら人の動きは脳からの電波信号で成り立っているのだから

ソラ「ひろとにとっては普通と言うことだな。現実では体が壊れるがな」

   3人の眼にはおびただしい程の剣筋が写る
   時間にして数十秒のことだ
   実に50連撃近くの攻撃をその数十秒で背中の腕に叩き込んだのだ
   ボブゴブリンの背中の腕が消滅したと同時にひろとの姿がさくらの横に現れる

さくら「大丈夫・・・なわけないよね」

ひろと「・・・・あ・・・ああ。さすがにしんどい・・・」

さくら「はいこれ」

   そう言ってスタミナ剤をひろとに放る

さくら「少しはマシになるでしょ」

ひろと「助かる」

ソラ「少し交代だひろと」

   ソラがひろとの背後まで来ていた

ソラ「あやの所で少し休んで来い」

   ひろとの視線があやの方へ向く

ひろと「わかった・・・」

   スタミナ剤を口に含んだが足がふらついている

さくら「ほんっと・・・惚れたのがひろとでよかったよ」

ソラ「ああ。そうだな。私もひろとに会えてよかった」

さくら「近接戦は?」

ソラ「得意ではないな。前に出てきたが出来るのは支援だけだ」

さくら「やっぱり(汗)まあ頼りにしてるわよ」

   正面から突っ込むさくら

ソラ「すまないな・・・」

   一方ひろとはあやの呪文で作られた空間で体力回復に専念していた

システムアナウンス
   東と西の防衛ラインがすべて破壊されました
   残りは北と南それぞれ1ラインです
   プレイヤーの皆さん頑張ってください

   プレイヤー達の耳には入ってこない
   北側は最終局面を迎えていた
-----------------------------------------------------------------
デブル 南側

甲斐「はぁぁぁぁぁぁ」

   甲斐の鎌による連撃が背中の両腕にあたる

甲斐「くそ・・・硬すぎる」

ひびき「弱音言ってる場合じゃないわよ〜」

システムアナウンス
   東と西の防衛ラインがすべて破壊されました
   残りは北と南それぞれ1ラインです
   プレイヤーの皆さん頑張ってください

ひびき「やばいわね」

甲斐「ああ。だが恐らくひろと達は既に背中の腕を壊せてるはずだ」

ひびき「どうしてかしら?」

甲斐「アナウンスの間隔が長く襲撃されてないポイントの破壊は同時にアナウンスされたからな」

ひびき「私達を追い詰めるための演出と考えてるのね」

甲斐「それもあるが俺はひろとの動きを眼にしてるからな」

ひびき(そう言う事)

   だが悠長なことは言ってられない
   こちらのボブゴブリンの遠距離を潰さなければ時間の問題だ

ひびき「リリィ・比奈。二人とも甲斐と一緒に背中の腕に集中しなさい。正面は私だけでいいわ」

   その声と共にリリィと比奈が飛翔する

甲斐「一気に行くぞ」

リリィ「あんたの指図は受けない」

比奈「お嬢の命令よ」

   3人で背中の両腕に集中攻撃を叩き込む
   ボブゴブリンの空いてる腕が3人を攻撃する

ひびき「させるわけないじゃない」

   ひびきは無駄のない動きでボブゴブリンの攻撃を叩き落す

ひびき「こっち見てくれなきゃ嫌よ?でも・・・モンスターに見つめられてもそそられないわね」

   ひびきの眼が冷たく澄み切っていく
   甲斐・リリィ・比奈の3人はその闘志に気付いたがそれどころではない
   が周りに居るプレイヤーは別だ
   激闘を繰り広げてる中前方から冷たい闘気が放たれているのを感じ背筋が凍る

甲斐(PKギルドって言うだけはあるな)

リリィ「余所見」

比奈「するな」

甲斐「わかってるよ。これで終わりだ」

   3人が一気に叩き込み背中の両腕が消滅する
   3人はひびきの背後に回りへたり込む

ひびき「おつかれ〜。もうあなた達はお役御免よ」

甲斐「・・・なに?一人で倒せるってのか?」

リリィ(これは・・・)

比奈(条件が揃ったようですね)

ひびき「そうよ?」

   ひびきは視線をボブゴブリンから外さない

ひびき「それにあんた達じゃ役不足なのよ。防衛ライン守ってらっしゃい」

リリィ・比奈「了解」

   二人は防衛ラインへ向かう

甲斐「ホントにいいのか?」

ひびき「何度も言わせないで。巻き添え喰いたいならそこにいてもいいわよ」

   ひびきは甲斐を一瞥した
   その瞬間甲斐の背筋が凍る

甲斐(なるほど・・・これはレベルじゃない・・・格が違う・・・か)

   甲斐はひびきから離れ防衛ラインへ向かう

ひびき「ふふっ。久しぶりに楽しめたわ。そのご褒美よ」

   ひびきが鎌を振り回し始める
   その鎌が黒い切り筋を残しひびきを覆っていきひびきが包まれる

ひびき「・・・無限・・・斬首・・・」

   ひびきを包んだ球体がボブゴブリンへと進んでいく
   ボブゴブリンは右腕で攻撃を繰り出すが切り刻まれ吹き飛んだ

ひびき「ふふっ。無理よ。あなた程度じゃこれは防げない・・・」

   そのまま球体がボブゴブリンに触れその瞬間切り刻んでいく
   まだかなりのHPがあったボブゴブリンだがすごい勢いで消えていく

ひびき「この技は触れた者を切り刻む・・・敵味方関係なく・・・だって私から見えないもの」

   見えないといってもHPバーは確認できる
   無限斬首はボブゴブリンが消滅するまで切り刻み続けた
   ボブゴブリンは絶叫を上げることもなく消滅し、ひびきの無限斬首は解かれた

ひびき「志貴と戦って以来ね。これを使ったのは」

   そう言ってその場を後にする

ひびき(向こうはどうなっているかしら)

   南側はボブゴブリン消滅。そして防衛ラインは甲斐・リリィ・比奈が加わったこともあり数分経たずに終結した
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デブル 北側

ソラ「大丈夫かさくら」

さくら「私はタンク役だからね。ソラのが辛そうよ」

ソラ「そうだな・・・」

   援護に回っているとは言えボブゴブリンの攻撃全てがさくらに向くわけではない
   ソラはひろとと同クラスのスピードが出せるがスタミナが保つわけではない
   攻撃をかわせても長続きしない

システムアナウンス
   南側のモンスター討伐が完了しました

さくら「恐らくひびきね」

ソラ「ああ。彼女が本気になったら部位破壊とか関係ないだろう」

ひろと「そんなに強いのか?」

   さくらとソラがが声のした方へ顔を向ける

さくら「全く。心配したわよ」

ソラ「回復したなら変わってくれ」

ひろと「ソラが大分弱ってるな」

ソラ「さっきのお前ほどではない」

ひろと「ははっ。確かにな」

さくら「南側は恐らくひびきが・・・無限斬首でも使ったんでしょ」

ソラ「だろうな」

ひろと「無限斬首?」

さくら「鎌のスキルでね。特定条件満たすと使えるのよ」

ソラ「触れた者を切り刻むスキルだ」

ひろと「便利だな」

さくら「そんなことよりこっちも終わらせないと」

   ひろととソラの額には大量の汗が吹き出ている
   ボブゴブリンのHPゲージは残り1本半

ひろと「それぞれ最大火力を出したらいけるんじゃないか?」

ソラ「どうだろうな」

さくら「そうね。かなり硬いわ」

あや「私がブーストさせます」

   3人の後ろにいつの間にかあやが来ていた

あや「防衛ラインの方は大丈夫です。南側のプレイヤーが来ています。私達は目の前に集中しましょう」

   呪文を詠唱し3人のステータスを上げる

ひろと「いけるか?」

さくら「やるだけやりましょう」

ソラ「そう言う事だ」

   ひろとは刀へ、ソラはレーザー砲を出す

さくら「私からね・・・」

   さくらは大きく振りかぶり地面を叩き割る。全力の衝撃波を放ちそのまま倒れこむ
   その衝撃波と共に進むひろと
   衝撃波がボブゴブリンに命中しひろとの姿が現れる

ひろと「一閃」

   全力の抜刀
   付近の木々を100m程ボブゴブリンと共に切り裂く

こう(ウハー。スッゲー)

   ひろとはボブゴブリンの足元に倒れこんだがソラが回収する

ソラ「これで終わりだ」

   ひろとを抱えあやのもとへ戻ると同時にレーザー砲が発射される
   レーザーはボブゴブリンを貫いた・・・・が消滅しない

ソラ「な・・・に・・・」

   ボブゴブリンのHPがわずかに残っている

さくら(もう動けないわよ・・・)

ひろと(くそ・・・)

   ひろとが起き上がろうとするが立ち上がれない
   すると頭上から何かが降ってくる
   それは隕石であった
   その隕石はボブゴブリンに命中し消滅させた
   3人は一体誰が?と不思議に思ったが傍に魔法使いがいるのを思い出した

ひろと「そうだった」

さくら「そうね」

ソラ「もう一人いたな」

あや「はい。私もいます」

   2体のボブゴブリンは消滅した
   残るは下っ端のゴブリン達だけだったが南側からの応援もありすぐに討伐された

システムアナウンス
   プレイヤーの皆様お疲れ様です
   北側、南側共に防衛ライン1つ健在。見事防衛成功となります
   最後に運営プレイヤーよりコメントがありますのでデブル北側にお集まりください

   そのアナウンスの指示に従い参加したプレイヤー達はデブル北側へ集合する
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デブル 北側

   イベントに参加していたプレイヤーが密集している
   総勢400名程のプレイヤー達はざわめきあっている

ひろと「こんなにいたのか」

さくら「まだ無理しないの」

   そう言ってひろとの左腕を自身の肩に回し少し背負う

ひびき「あらお熱いわね。妬いちゃうわ」

   そこへひびき・リリィ・比奈、そして一緒に行動していた甲斐がやってきた

さくら「ひびき・・・」

   うつむきぽつりと呟く

甲斐「すごいなお前ら。4人であの硬いボブゴブリン倒すなんてな」

ひろと「いや・・・防衛ラインをしっかり守ったプレイヤー達が居たから集中できたんだ」

さくら「そうよ」

ソラ「そうだな。とどめがあやってのも驚きだ」

甲斐「マジデ?!」

あい「いえ。私は残ったミリ単位を削りきっただけです」

さくら「とどめはとどめよ。あの時私達3人に攻撃手段はなかったんだから」

   あやが照れ始める

ひびき「4人とは言えあれを倒せるのはさすがね」

甲斐「ひびきは一人だったろ」

ひびき「あら背中の両腕の破壊はしてもらったわよ」

さくら(やっぱり・・・無限斬首使ったのね)

ひろと「強いんだな」

ひびき「さあどうかしら。私以上なんて大勢居るわ」

さくら「次会う時は敵よ」

ひびき「そうなるかしらね」

ひろと「まだ話が始まらないしいいか?」

ソラ「なんだ?」

   ソラ以外の面々も不思議そうな顔をしている

ひろと「ひびきも居るから都合がいい。つい最近だがさくらと交際することになった」

さくら「ちょっとおおおおおお、何言ってるの!!!」

   顔を赤くしながら慌てるさくら。ひろとを投げ捨てそうになる

ひろと「いずれ伝えるって話したろ」

さくら「そうだけどー・・・・」

ソラ(やれやれ)

   甲斐はまだ対面してから時間が経ってないのでキョトンとしている

ひびき「つまり現実で会ったって事よね」

ひろと「そうだ」

   さくらは顔が真っ赤だ。まさかこんな大勢いるなかで公表されるとは思ってもなかった

ひびき「それを踏まえた上でさくらを狙うか考えろって事かしら」

ひろと「そんなところだ」

ひびき「狙うに決まってるじゃない。さくらは親友であり今は敵なのよ。それはあなた達3人もよ」

   ひろと・さくら・ソラ・あやの4人に緊張が走る

ひろと「あくまでゲームの話か?」

ひびき「ええ。いくらさくらと親密になったとしても狙うことに変わらないわ」

ひろと「そうか・・・」

ひびき「ただし狩るのはあなた達が30になってから。レベルが同じになってからじゃないと狩る意味ないから」

さくら(ひびき・・・・)

ひろと「やっぱり根はいい奴だな。やり合えばわかりあえるかもな」

ひびき「さあねぇ。私からはもう無いからじゃあね」

   そう言って人混みに消えていくひびき・リリィ・比奈
   甲斐は話に入れずその場に取り残される

甲斐「まあなんだ。よかったなさくら」

ソラ「そうだな」

あや「そうです。おめでとうございます」

さくら「え・・・あ・・・うん。ありがとう・・・」

   さくらの表情が赤い

ひろと「始まるようだな」

システムアナウンス
   これより運営プレイヤー’こう’よりコメントさせて頂きます

ソラ(まあたぶん・・・)

   少し考え事をするソラ
   そしてこうが姿を現す

こう「集まって頂いたプレイヤーの皆さん防衛成功お疲れ様です・・・・」

ひろと「あいつが・・・」

ソラ「ああ運営チームの中でも一番下のボスプレイヤーだ」

   こうはコメントを続けている

こう「何はともあれ初のイベントが無事終わり何よりです。そして・・・俺への挑戦が可能となりました」

   集まっているプレイヤー達に衝撃が走る
   運営プレイヤーへの挑戦権はフィールドダンジョンクエで獲得は出来る
   が使う場面が不明だったのだ
   つまりこのイベント成功が挑戦への前提だったのだ

ひろと「挑戦ねぇ・・・」

さくら「どうしたの?」

ソラ「やっぱり興味が沸かないか」

ひろと「ああ」

さくら「そう言う事」

   さくらの表情はまだ赤みを含んでいる

あや「そうですね。ひろとさんのプレイスタイルだと挑戦する意味ないですね」

ひろと「そう。別にPvP(プレイヤー同士の対決)がしたいわけじゃないからな」

ソラ「俺と戦ったのは?」

ひろと「手を組む上で実力が知りたかっただけ」

ソラ「なるほど。なら挑戦しないんだな」

ひろと「ああ。そうなるな」

   ひろとの結論が出た所で気になる言葉が響く

こう「んー居ないみたいだねー。なら俺から指名するかっ」

   なんと自由な。集まったプレイヤー達はそう思った
   そして指名されたら強制されそうな勢いである

こう「ひろとくん。いるよね?」

ひろと「俺か・・・」

あや「まあ運営チームですから」

さくら「そうね。研究員の私が同行するくらいですし」

ひろと「はぁ・・・・」

   ため息をつくが名乗り出ない

こう「出てこないかー。参加してるのは確認済みなんだけどなー。仕方ない」

   次の瞬間ひろとの顔の右側に右ストレートが出現する

ソラ(やはりこうなったか・・・・)

   こうの右ストレートはその直線上に居たプレイヤー達を吹き飛ばしていた

こう「これでもダメかな?」

   こうは笑っている

ひろと「ダメも何も俺は今戦える状態じゃないんだよ」

   そう言われひろとの姿を見つめなおす
   さくらに体の左側を預け、立っているのがやっとの状態である

ソラ「こう。お前は強引過ぎる」

こう「やあソラ。苦戦してたね。さくらもね」

さくら「変わってないわね、こう」

甲斐「あれ、ひろと以外知り合いなの?」

ひろと「さくらとソラはテスター時に、あやは運営の研究員だ」

甲斐「俺場違いか?」

   甲斐がそう思うのも仕方なかった
   甲斐の周辺で無事なのは5人
   内3人が運営チームと顔見知りなのだ

ひろと「俺はあんたに興味が沸かないんだよ」

こう「んー・・・そうか・・・そうか・・・」

   少し考え込む

ソラ・さくら・あや(ああ・・・何か嫌な予感がする)

   3人がそう思うのは無理も無かった
   こうは運営チームのトップでもある相馬ですら手を焼く問題児である

こう「じゃあ俺が装備してるこの手甲。俺に勝ったらこのアイテムデータやる」

   やっぱり・・・
   こうを知る3人はなんとなく予想していた

ひろと「それだけか?」

さくら(あーうん。なんとなくそんな反応だと思った)

   肩を貸すさくらはひろとの反応が手に取るようにわかる
   ひろとは人が差し出した物を受け取るような性格ではない
   欲しい物は自ら努力し手に入れるタイプである

こう「じゃあどうすれば俺と戦ってくれるかな?」

ひろと「あんたと戦うメリットがない。それだけだ」

   その言葉で次のこうの攻撃がひろとに向けられる
   何が何でもひろとと戦いたい様だ
   ひろとはさくらの肩を借りていたが咄嗟にさくらから離れる

さくら「あっ・・・ひろとはまだ・・・」

ひろと「そういう訳にはいかないらしい」

   どこか諦めたようにぽつり
   こうの右ストレートがひろとの顔面を捉える。が当たらずに空を切る
   ひろとはわずかな動きで半身になり拳をかわし両手でこうの右腕を掴む

さくら(これって・・・最初の組み手の時の・・・)

   そう。さくらがひろとに体術を教えて欲しいと言った時に行った組み手の状態に似ていた
   次の瞬間こうの体が宙に浮き地面に叩きつけられる
   吹き飛ばされていないプレイヤーがどよめく

こう「そうこなくっちゃ」

   こうにダメージは無い。それに受身も取っている

ひろと「はあ、なら明日にしてくれ。今日はもう疲れた」

   ひろとは右腕を離しこうは立ち上がる

こう「うん。それでいい」

   そう満足気に良い演説していた場所に戻っていった

さくら「やっぱり・・・」

ソラ「ああ・・・」

あや「こうはめちゃくちゃです」

   あやはばっさり言い放った

ひろと「だな」

あや「相馬に伝えます」

   甲斐を含め途方に暮れている4人に対しあやは真顔だった

こう「えー他に挑戦者居なければイベントはこれにて終わりです!」

   ここまでめちゃくちゃにしておいて言うことがそれか!
   参加プレイヤー達が思ったことである

システムアナウンス
   えー・・・・こうさんありがとうございました
   また参加頂いたプレイヤーの皆様ありがとうございました
   名声ポイントの量と配布に関しましては運営チームで話し合いをし後日お知らせさせて頂きます
   これにてイベントは終了になります
   お疲れ様でした

ひろと「終わったな」

さくら「うん」

あや「終わりましたね」

ソラ「ああ」

   4人はどっと疲れたようにその場に座り込んだ
   集まっていたプレイヤー達はそれぞれゲームに戻っていった
   が甲斐だけが4人の傍から離れなかった

ひろと「どうかしたのか?」

甲斐「ん・・・ああ、俺の事か」

ソラ「他の連中はもう去ったからな」

ひろと「ふむ・・・・俺達と一緒に遊ばないか?」

さくら「えっ・・・また急に」

ソラ「相談も無しか?」

あや「・・・・・」

ひろと「強さはあるんだ。それはみんな見たろ」

   確かに・・・と3人は納得した

甲斐「申し入れはありがたいが俺は一人で自由に遊ぶと決めてるんだ」

ソラ「どっかの誰かさんもそんな事言ってたな」

さくら「そして私と一緒に遊んでたら仲間と居るのも悪く無いって言ってギルドを設立して」

あや「結果今は4人になりました」

   ひろとは疲れてて顔を伏せているがが他の3人は笑顔を見せている

甲斐「良い仲間に会えたな」

ひろと「そうだな」

ソラ「さくらに関してはそれ以上の者を見つけたな」

さくら「ちょっ・・・からかわないでよー」

   ソラがからかいさくらが慌てる。そこへあやもからかうのに加わる

甲斐「誘ってくれて嬉しいよ。俺が言いたかったのはひびきには気をつけろ。って事だ」

ひろと「それか。それなら話はついてる」

さくら「ええ。ひびきとの決着は私がつけるの」

   少し驚く甲斐

甲斐「キミで大丈夫なのか?」

さくら「大丈夫かどうかは・・・やってみないとね。それにひびきは親友なの。親友を放ってはおけないよ」

   少し表情を暗くしたように見えたが笑顔で答える

甲斐「そうか。ならひびきの実力も知ってるという事だね」

さくら「そうね。だから油断もしないし、邪魔者はひろと達が掃除してくれるわ」

   その言葉に3人が頷く

甲斐「良いチームだ」

ひろと「ホントに入らないか?」

甲斐「ああ。その気になったら会いに来るさ」

ひろと「そうか」

甲斐「じゃあ、またな」

   そう言って甲斐はその場を去った

さくら「良い人だったね」

あや「少しひろとさんみたいな感じの人でしたね」

ソラ「ひろとはケンカっ早いがな」

ひろと「そんな事無いだろ」

さくら「そうね。こうの挑発にはのらなかったもの」

   少し辺りが静かになり

ひろと「落ちるか」

さくら「そうしましょ」

ソラ「疲れたな」

あや「はい」

   最初にソラの姿が消え次にあやの姿が消える

ひろと「心配だから電話するぞ?」

さくら「・・・うん」

   さくらの姿が消えそしてひろとの姿が消えた
   周辺は30分程の死闘が繰り広げられていたとは考えられないほど静まり返っていた
   イベント時間1時間 戦闘時間30分弱
   防衛成功という結果で幕を下ろした
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追記
おはこんばんにちわ

まず・・・・長い回となってすいません

2話くらいに分けても良かった気もしますが1話に纏めたかったのです

襲撃イベントの開催、ひびきの参加、新しいキャラ・・・

にしてもひろとが強すぎて・・・もうね(ぁ

ひびきはある程度強い設定にしてあります

同じ鎌使いの甲斐もそれなりに強い設定  ってか当分出番ないけど(ぁ

そして・・・・ひろととさくらがくっつきました

こんな予定じゃなかったんだけど2人の性格上こんな流れに

それではこの辺で  また次回
posted by なたり at 14:12| Comment(0) | TrackBack(0) | モンドパラレルー平行世界ー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月12日

130回目 ランキングダンジョンイザナミ杯

が来てますね

おはこんばんにちわ

20150912224028903.jpg

これは前回のゼウスヴァルカンの順位

ギリギリ10%以内でした

さて今回は?

結果は確定したらその時に
posted by なたり at 22:44| Comment(0) | TrackBack(0) | パズドラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする